本当に人手が足りず、困りますよね。このまま人材を確保できなければどうなるか…。

廃業!?倒産!?考えただけでも、なんか目まいがしてきそうですよね。

先日もある零細企業の役員から「このままでは本当にヤバい!」「誰でもいいから人材を確保したい!」というご相談を受けました。

でも、もし、あなたの会社に”こんな人材”が入ってきたら…どうでしょうか?

これからの時代はこうやって会社が潰れていく

それは、ある飲食店のマネージャーから聞いた話しです。

飲食店って、けっこう慢性的な人手不足ですよね。シフトを組むのもひと苦労。従業員に声をかけまくって、シフトに穴が空いていれば自分が出ないといけない。

しかも、シフトが埋まっても「今日は用事ができたので休みます~」なんてアルバイトからドタキャンの連絡が入ろうものなら、自分がたとえ休みであろうと、家族や恋人と過ごしていようと、それをやめてお店に出ないといけない。

喉から手が出るほど人材を確保したい!!
もう誰でもいい!

人材を補充してお店を回さないと、自分に負担がどんどんかかり、しまいに自分が倒れる…そう思い、求人を出して応募してきてくれた人を無条件で採用してしまう。

そんな傾向にあるようです。

ところが、その安易な考えが自分の首をもっと絞めてしまうことになります。

採った人材がヤラかした”ある奇行”

ある日、突然本部から電話が入りました。何かイヤな予感。電話を取った瞬間、社長の声だと一瞬にしてわかったそうです。

そして受話器の向こうから怒鳴り声だけが響いていました。もう何を言っているかわからないくらい怒鳴っている。

何かしでかしたのか…

よくよく聞いてみると、

「あるお客さんが、家族で食事をするためにお店に予約を入れたのだが断られた。でも家族がどうしても行きたいって言うから、そのお客さんがダメ元でお店に行ってみると店内はガラガラだった。どうなっているのか??」と言うのです。

しかも1件だけではない。同じようなクレームが何件も入ったと。

それだけではありません。

食べたいメニューを頼むと店員に「売り切れました」と言われ、じゃあ仕方ないからと別のメニューを頼むと「それも売り切れました」と言われる始末。

「お店、やる気あるのか!?」「もう二度と絶対に行かないからな!!」

そういったクレームの電話が何件も入ったというのです。それを聞いたマネージャーは”めまい”が止まらなかったと言います。

すぐさま犯人を捜し、数名の従業員を解雇しました。

一体、なぜそんなことをしたのか…、、

その理由は「めんどくさかったから」だったそうです。

人手不足で廃業や倒産に追い込まれるのではない

そういった、お客さんに与えた悪い印象はすぐに広がります。連日満席、行列をなしていたお店の面影は、今はもうありません。

その無能な人材のおかげで、お店の客足は日に日に落ち、売上はガタ落ち。近くにライバル店ができたこともあり、現在は運営していくこともままならない状態になっているようです。

それならまだいい方(よくはありませんが…)かもしれません。

それに輪をかけて、レジのお金をくすね、銀行に入金されるはずの売上金が入金されない!なんて事態になっている飲食店も、私の聞く限り、1つや2つではありません!!
(人的管理の行き届いていない飲食店の”あるある”らしいです。なんか最近アイツ、羽振りがええなぁ…と思ったら横領していた!なんてことがザラにあるようで。)

なので、これからは”人材不足倒産”、”人手不足廃業”以上に、無能な人材が引き起こす次々のトラブルが原因で倒産してしまう会社が増えていくのではないか…。そう思えてなりません。

そうならないために、普段から従業員教育をしなければいけないんでしょうけれど、まぁ、中小零細企業の多くは従業員教育をしません。教育をする人材もいなければ時間もない。マニュアルもありません。人材育成をする人材の育成がまずできていないのです。

それも大いに問題有ですが、というより、従業員を教育したとしても、マニュアルを見せたとしても、従業員がその通りやるとは限らない。

つまり、人材育成するに値しない、スタートラインに立てない人材が労働市場にはゴロゴロいるわけです。

もし、あなたが安易にそんな人材を採用してしまえば…、、このお店のように、結果はかんたんに想像できると思います。

そんな人材を寄せつけないための唯一の方法

もし、あなたの会社が「誰でもいいから人材を確保したい!」と思っているようでしたら、一度考え直したほうがいいです。

なぜなら、”売上をあげる”、”維持する”つもりが、逆の結果を招くことになり、会社が潰れる事態になり兼ねないからです。

それ以前に、そんなアホな人材を安易に採ってしまうと社内が混乱します。他の従業員に迷惑がかかり、何かとヤラかすバカ野郎のケツ拭きのために、余計に仕事が増える結果になります。(これはもうかなり実体験済みです。)

あなたもきっと、ロクに仕事もせずスマホばっか触ってゲームばかりをしている無能な人間を、ひとりやふたりは見たことあるでしょう。

そんな、会社を潰すような貧乏神を雇いたくないのなら…門戸を狭くするしかありません。モチベーションの高い人材だけが集まるような求人を行わなければなりません。

そのためにすべきことは「全力で会社を良くしていくしかない」のひと言に尽きます。

中小零細企業の多くは努力をしていない

多くの中小零細の会社は、人材を”くれくれ”と言うばかりで、そのための体制づくりをほとんどしていません

それはまるで、自分磨きで努力すらしないのに、”可愛いカノジョが欲しいぜ!”って言っているようなものです。

見た目を磨き、内面を磨いてこそ、その人が輝いていくわけで、相手にとっても魅力的に感じ、良き縁も生まれるのです。

中には、「俺って収入あるぜぃ」ってお金をチラつかせる人もいますが、そんな人に寄ってくる女性の多くは”あなた”を選んでいるわけではなく、あたなのお財布の中に忍んでいる”金目当て”です。

お財布が空っぽになれば、次のお財布を探しにいくような人たちです。

まぁこれは1つの例えですが、ようはそういうことなのです。

平均点の人材はもういない!?

もし、あなたの会社で、あなたの会社を潰しかねない人材ばかりが集まっているようでしたら、それはその人のせいではなく、ひょっとしたら”あなたの会社に”原因があるかもしれません。

これは私の主観ですが、これからは”貧乏神がくっついている人材”がもっと増えていくのではないかと思います。また一方で、野球の大谷選手のようなスーパースターも存在しています。

昔のように標準的で画一的な人材ではなく、個性が際立つ人材も増えてきているような気がします。なんというか、平均点の人材がいないというか、バカか天才か、0か100か、そんな気さえしています。

そんな中、あなたの会社に”貧乏神”を寄せつけないよう、今すぐできることがないか考えてみましょう

1分でわかる今回のまとめ

  • 人材不足で自分に負担が重くのしかかる。誰でもいいから人材を採りたいと思っていないか。
  • それが逆に自分の首を苦しめる結果になりかねない。
  • なぜなら、クレームメーカーや横領、何を”しでかす”かわからない人材が入ってきたら本末転倒になるから。
  • そういった人材を避けるには全力で会社を良くしていくしかない。
  • 人材確保に注力するあまり社内を内省することができていないのではないか。
  • 中身(社内環境)を磨いてこそ、良き縁に恵まれる。
  • 会社を破滅させる貧乏人材を引かないよう、できることを考えよう。

もし、人材が確保できず、既存の従業員ばかりに負担がかかり、今にも倒れそうだ!…と思っているのなら、労働環境から見直すべきだと私は考えます。

なぜなら、もし、いくら良い人材が入ってきたとしても…、定着することはほぼ間違いなく”あり得ないから”です。

もちろん、現代人(特に若者)の根気の弱さは考え物ですが、その人たちの気持ちも急に変わることはありませんし、「根性なし!」と現代人のせい(それがたとえ外国人であったとしても)にしても、何も変わらないことでしょう。

変わらなければいけないのは会社の環境です。

売上が下がってしまう!せっかく忙しいのに、この機会を逃してはいけない!そう思い、従業員にプレッシャーをかけるのは無理ありません。

  • しかし、それが逆効果になりかねないか?
  • 今までまかり通ってきた労働環境は、これからは生産性を下げ、人材離れを引き起こすことにならないか?
  • それにいち早く気づき、対処することができないか?

もちろん、それについて”考えている”という経営者はたくさんおられます。しかし、それを実行に移すかは別問題です。

変わらない、変われない、変わろうとしない。

そうやってしているうちに、あなたの知らないところで破滅へのカウントダウンが始まっているかもしれません。