黒字経営なのに廃業。これは建設業界にとって他人事ではありません。

人手不足、若手人材が集まらない。今は外国人技能実習制度でその場はしのげても、結局のところ会社は成長していきません。

なぜなら人材が定着せず、育たず、結果的に後継者不在になってしまうからでしょう。

倒産件数より多い休廃業

東京商工リサーチのデータによると、2017年に建設会社が休廃業や解散に至った数は7072件。倒産件数の実に4.5倍。

また、「中小企業白書」(2017年版)によると、13~15年に休廃業・解散した企業の中で経常利益が黒字になっている会社は3233社。その内、建設業が占めている割合は、なんと5割!ということです。

では、なぜそのようなことが起きてしまうのか?

というと、1つは社長が仕事に夢中になり、会社を組織化し、仕組化させることを怠ってしまったからです。

つまり「人材採用や人材育成を仕組化していなかったから」です。

人材採用や人材育成が行き当たりばったりで、自分の経験や勘に頼ったり、業者に頼ってしまうことが多かったのではないでしょうか?

昔はそれで通用していたかもしれません。しかし今は違います。

人材を確保すること、特に若手人材や優秀な人材を確保することが難しくなってきます。そして気づけば従業員の平気年齢は”定年退職を軽く過ぎてしまうように”なっているわけです。

休廃業とは無縁の会社は…

一方で、地方の小さな会社であるにも関わらず、毎年安定して若手人材が集まり成長している会社は、この「人を採用し育成する」という一連の流れをシステム化させています。

なので「人手不足倒産」、「後継者不在の廃業」とは全く無縁で、しかも、社長が人材確保や人材育成の気苦労をすることなく、会社の売上を右肩上がりに成長させているわけです。

ただ、そんなこと言うと「たまたまだろう」とか「会社が有名なんだろう」とひがむ人もいますが、そうではありません。

そういった人は現場主義で現場が好きな社長が多く、ただ単に「システム化」のやり方を知らないだけです。

現場主義の社長は有能です。他の人に任せるより自分でやった方が早いし安心だ!とバリバリ仕事をこなします。仕事が好きなんですね。

しかし、社長が第一線で活躍してしまうため、下の従業員が育っていかないのです。

だからそういった会社は「社長が倒れたら終わり」にもなってしまい兼ねず、年々、廃業や休業に追い込まれていくわけです。

そうなると従業員を路頭に迷わす結果になってしまいますし、社長の苦労が、逆に周りから恨まれる結果にもなってしまいます。

仕組化することの重要性

しかし、これは先ほども言ったように知名度や運は必要ありません。会社を廃業させず成長させていくには、人材採用から育成までを仕組化できる方法を知っているかどうかです。

人材採用から育成までを仕組み化できれば、たとえ社長が半年以上、愛する人達と海外旅行のバカンスに出かけても、毎晩、繁華街で飲み歩いて次の日にうっかり寝坊しても何ともありませんし、万が一、病気で倒れてしまっても、安定して会社をまわすことが可能になります。

「あの件はどうしたらいい?」「社長に聞いてみないとわからないぞ!困ったな…」なんて従業員が戸惑うことなく、スムーズに経営ができるようになるでしょう。

社長自身が第一線で活躍することも大切ですが、一度距離を置き、俯瞰されること。人材をシステム化し、権限を委譲させていくこと。

それが後の従業員が成長し、後継者不足を解消させ、会社を成長させていく秘訣だと感じています。

 

とは言え、そんな方法知っていたら苦労しないよ!という方も多いと思いますので、

こちらの書籍がきっとお役に立てるでしょう。
会社を仕組化し黒字倒産を回避させる方法